GWは終わったよ

あっさり終わったよ。（クラムボン風に）
本当はBODをGW中に上げようと書いていたのですが、うっかり消してしまいました。
なので、GWが終わってしまった今、遅ればせながらupしたいと思います。
ちょっぴりシリアス風味です。
シキティが珍しく弄られていないので、もしや消えたのは神からの「弄られないシキティに意味があると思っているのか」という叱咤なのではないかと悩んだのですが、あまりにも扱いがあれなので書き直しました。
でもこのシリーズ、元がエイプリルネタだったので、姉さまが果たしていつまで咎狗世界にいるのか全く考えてないんですよね。
というか本編に絡ませていいの？アリなの？
能力がチート過ぎるんですけど。
選択肢としては
①本編開始前にDMC世界に帰還
②咎狗本編をかき回しまくる
③まさかのダンテ召喚
④ダンテ×4が全員来ちゃったYO！
ぐらいですかね。
何か案があったらCLAPからコメントして頂けると、今後の展開に反映されるやもしれません。
それでは、続きからちょっと真面目なBODをお楽しみください。

月が燃えるように赤々と輝いている夜だった。
シキはいつものように獲物を求め、刀を片手に路地を歩いていた。
気配や足音を消すことはしない。
王である彼は、闇討ちのような手段を行うことはない。
正面から敵をその強さで持って蹂躙することこそが、彼が王たる所以なのだ。
カツン、カツン、
高慢なまでの自信を示す足音に、弱きものは逃げまどい、僅かでも己が力を誇るものは向かってくる。
その有象無象の区別もなく、シキは自分の歩く先にいるものを斬り捨てる。
「雑魚が」
何の感慨もなく積み上がった屍を踏みしめ、刀を振るい鞘に納めた。
どれもこれもシキからすれば下らぬものだ。
ラインを摂取した人間であっても、彼の前では容易く息絶える。
こんなものではない。
シキが求めているのは、自分に屈辱を味わわせた男を殺すための強さであり、自分を高めるために踏み台となる価値のある強者である。
一太刀で血に伏せるような弱者など意味がない。
シキは黒いコートを翻し、寝床へ戻ろうと足を踏み出す。
カツン、カツン、カツン、
コンクリートを叩く音が路地に鳴り響く。
不意にシキは振り返った。
路地にはいくつもの細い道がある。
人が一人通り抜けられる程度のそこを、普段のシキならば気に掛けることなどない。
だが今夜の月が、彼に気まぐれを起こさせた。
大通りに面した細い小道をシキは歩く。
そして『それ』を見た瞬間、彼は戦慄した。
――なんだ『これ』は！
『それ』は人の姿をしていた。
銀の髪にアイスブルーの瞳、青いコートを纏った女のように見えた。
だがシキの本能が警報を鳴らす。
振り向いた『それ』と視線が合ったと認識するよりも速く、シキは刀を振るっていた。
「ハッ」
鋭い呼吸と共に女の姿をしたナニカへと刃が肉薄する。
だが振り下ろした刀は本来の役目を果たすことなく空を斬った。
人間離れした動きというものをシキは今まで幾度も見てきた。
それは処刑人であったり、ライン使用者であったりする。
それら以上に、シキが捜している男の動きは人間離れしていた。
目の前で刀を避け続けるナニカのように。
「貴様ッ……！」
反撃がないことが何よりも屈辱だった。
相手は刀を持っているというのに抜く気配すらない。
抜く必要さえない相手だと侮られているのだろうか。
たとえ相手が人間でないとしても、この手で殺してみせる。
それがシキという人間の支柱となる矜持である。
故に彼は怒りに任せ刀を振るった。
相手が何者だろうと関係ない。
立ち塞がるものは斬るのみ。
その精神こそ、彼を孤高の王たらしめるものなのだ。





本能でシキは姉さまが人間じゃないことに気づいています。
でも咎狗世界には悪魔なんて存在しないから、目の前の存在が何なのかをシキは理解できません。
理解できないものとは得てして恐怖を生み出します。
そして僅かでも感じてしまった恐怖を許せないが故に、シキは姉さまを斬ろうとします。
この時点でシキにとってはｎと姉さまは似てるんじゃないかな。

まあ、どんなにシリアスでも、こんな真面目に解説していても、この後プリンセスホールドされるんだと思うと一気にギャグになるんですがね。（爆
とりあえず「雑魚が」が書けてよかったです。
シキティといえばこの台詞ですよね。もしくは「フンッ」かな。

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只今実家帰省中

なので更新ができない代わりの手慰みに何か書いて投下します。
いや、わざわざGWだってのに来て下さった方に、何もないのは寂しいかなぁと思って。
短いですよー。

白い布が風に揺れる。
よく似た子供が二人、草原を駆けてゆく。
長い髪をした少女を、少年が追いかける。
銀色の髪に青い瞳、愛らしい顔つきは男女という差が明確に現れない時期であるということを考慮しても、あまりにも似ていた。
白いワンピースがはためき、少年を誘うように揺れる。
少女は時折振り返って、少年がついて来ていることを確認する。
二人は笑う。
幸せそうに笑う。
不意に少年が草に足を取られ転ぶ。
少女は音に驚いて振り向く。
草に埋もれた少年を見て少女は笑う。
そして倒れた少年に手を差し出す。
今にも折れてしまいそうなほど細く、乳白色の硝子で作ったかのように美しい腕だ。
「大丈夫？」
「ヘーキだよ、ねえさん」
いつの間にか二人を見ていたはずの視点が少年のものに入れ替わる。
目の前には白い手が差し出されている。
白いスカートと、白い手、緑の雑草だけが視界に映っている。
少年は手を伸ばす。
やわく細い腕だ。
差し出された少女の手に重ねるため伸ばされる。
幼い手と手が触れるその寸前――

世界は反転した。

ダンテはゆるゆると瞼を開いた。
空を掴むように伸ばされた腕は逞しく、夢の中のような柔らかさの欠片もない。
伸ばした先にあるのは誰かの手ではなく、夜の闇だった。
ダンテは掴むもののない腕を下ろし、目を覆う。
――懐かしい夢を見た。
まだ両親が存命で、家族が幸せだった頃の夢だった。
姉はただの少女で、ダンテはただの少年だった。
まだ硝煙の香りも血の味も知らなかった、幼い頃の思い出だ。
その幸せが崩れたのが二十八年前、この手で壊してしまったのが十七年前のことだ。
今でも鮮やかに思い出す。
父の喪失、母の死、姉の慟哭。
ダンテは姉が去ってから、十七年間待った。
一人で生きるにはあまりにも長い年月だった。
だが待たねばならなかった。
ダンテは誰よりも姉を愛していたし、今でも愛している。
だから彼は期間を設けた。
ダンテが犯した罪を恐れ離れて行った姉を、傍にいた時間だけ解放する。
そして長い時間が過ぎた後も彼女を思い続けていたならば、その時こそ捜すことに決めたのだ。
月日が流れる中、それでも彼の想いだけは変わらなかった。
いや、重ねた月日の分だけ愛情の密度は増し、より暗く深く重くなっていた。
また、長い孤独がダンテの持っていた幼さや無邪気な気質を、狡猾な大人へと変えた。
捕まえたならもう二度と離さないだろう。
離すことなど、できようはずがない。
かつて最愛の姉に『空色』と賞された瞳は暗く闇を孕み、唇の端は禍々しく歪んで笑みの形を模っている。
姉がダンテの元を離れたのが十八歳の時、そして明日で丁度十八年目だ。




設定としては
エヴァさんが亡くなったのが八歳の頃
姉さま失踪が十八歳の時
テメンニグル事件が十九歳の時って感じです。
4ダンテは三十六歳になるのかな。
この話はダンテがネロと会うちょっと前の話だと思ってください。
ダンテさんはちゃんと待てができる子です。黒いけど。
姉さまが失踪した時点で妊娠三ヶ月ぐらいと仮定していますので、ネロは十七歳です。

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更新

TEXTに『獣たちの夜明け』をupしました。
前回更新した『愛を叫ぶ獣』の続編です。
うん、なんか『愛を叫ぶ獣』と内容が似てるのは、気にしたら負けかなって思う。
次はもっとギャグっぽい話が書きたいです。
シキティいじめに戻るか……。
無駄に難産でした、そのくせ微妙でした。
その内書き直すかもしれません。
そもそもこの話、考えてた段階では完全にギャグだったなんて、誰が信じられるでしょうか。
本当は朝チュンで「あれ？ えっ、あれー？」ってなって固まる夢主とその横でぐーすか寝こけるダンテの予定だったんですよ。
予定の上ではダンテとヤッた後だったんです。
それが現実では、テラ生殺しｗｗｗなダンテさんです。
このサイトにスタイリッシュでかっこいいダンテを求めてはいけません。
精々、夢主大好きなわんこダンテか、腹黒エロスなダンテしかいませんよ。

拍手お返事

最近の更新が、なんか切ない話ばかりに傾いていますね。
でも本編はくっつく話と隠し子事件以外は基本ギャグでお送りしたいと思っています。
IFは基本シリアスです、むしろシリアス以外があっていいものか......。
本編は３とかはとりあえずボス戦ごとに書いていきたいです。
ベオウルフを公開SMプレイする躾ける話とか、ネヴァンを口説く話とか。
あとは謎解きとかもやりたいなぁ。
３はムービーごとにしておこうかな。
くしゃみで事務所崩壊の話も書きたいし。
うむむむむ、Missionごとにすべきか。

続きからコメントのお返事です。
無言パチパチの方もありがとうございます。

4月22日　22:51
＞夕凪様
ネエソマを幸せにし隊ですか、名誉会長の座は譲りません。
基本設定があれなので、悲しい話が多くなりがちですみません。
とりあえずダンテが頑張ってくれるといいなぁとか思っています。
コメントありがとうございました。

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更新

TEXTの下方にCLAP LOGが出現、前回までのお礼ssを収納しました。
NGシーン集が結構お気に入りです。
スタイリッシュ座談会は他のダンテ'sでも予定しています。
予定は未定とも言います。