ここは拍手返信や更新や小話が中心の女性向け二次創作ブログです。
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適度にログが溜まったらサイトにupしますよ。
次の更新は拍手小説を予定しているのですが、中々ネタがありません。
ううむ、先にサイトの小説を更新してからまたNGシーン集の方がいいのかもしれませんねぇ。
続きは咎狗トリップ連載『Blood of Devil』、略してBOD、またの名をシキティをおちょくるための小説です。
略するとOが大文字になるのは大人の事情です。
咎狗アニメはゲームのままの声優さんでやってくれるのでしょうか、それだけが心配です。
人気のない廃ビルに上がりこみ、部屋を物色する。
両腕がふさがっているので、些か行儀の悪い行為ではあるが扉は蹴り開けた。
けたたましい音を立てて倒れた扉に、流石に目を覚ますかもしれないとバローダは思ったのだが、予想に反して男の瞼はピクリとも動かなかった。
よほど深く気絶しているのか、あるいは単に寝汚いのか。
どちらにせよ騒がれるよりはマシかと、バローダは男を抱え直し、室内に足を踏み入れたのだ。
中に入れば何か多少は残っているだろうと考えていたのだが、元が何の建物だったのかわからないほどに荒れていた。
物品は持ち去られたのか、棚は硝子が割られ引き出しがすべて床に落ちている。
カーテンは引きちぎられていたが、かろうじて窓硝子は残っていた。
床は埃まみれかと思っていたが、意外にも奇麗なものだった。
元々、埃というのは何かが動くことで発生するものなので、此処には長らく誰も立ち入っていないことがわかる。
ベッドはないので比較的綺麗な床に男を寝かせる。
バローダはドアに背を向ける形で、気配があればすぐに立ち上がれるよう片膝を立てて閻魔刀を左手に持ったまま、男の方を向きながら座った。
ここまですれば放っておけばいいかとも考えたが、この世界のことを何も知らないのだと彼女は目を伏せた。
下手に動くよりは男が目を覚ました時に色々と聞く方がいい。
バローダはいつでも閻魔刀の鯉口を切れるよう、親指を鍔に掛けたまま男を観察した。
もちろん背後やビルの上下の階の気配を探ることも続けている。
胸に二つの銀の十字架があるのでキリスト教圏の国、もしくはキリスト教徒かと首を捻るが、答えは出ない。
服の材質とデザインから、時代的にはそう離れていないだろうとバローダは目星をつけた。
男の呼吸を確認する。
安定していて、すぐに目覚める気配はない。
実は彼女には気になっていたことがあった。
それは男を抱きかかえて移動しているときから、ずっと目についていたものだ。
バローダは音もなく、座ったままススッと男との距離を詰める。
そしておもむろに手を伸ばした。
男の下半身へと。
白い指が革製のぴったりとした黒いパンツの上を彷徨う。
迷うようにゆらゆらと、触れるか触れないかの境で指先が揺れる。
やがて躊躇いを捨て、彼女は金具へと指を走らせた。
親指と人差し指で金具を摘み、慎重にジッパーを開けてゆく。
ゆっくりとした動きで開いてゆくジッパーを、彼女は息を飲んで見つめていた。
「ッ!」
男が飛び起きた。
バローダは失敗を悟る。
痛みに開いた赤い瞳が映したものは、青を纏った女が自分の太腿にあるジッパーを開いている姿だった。
ならばと、彼は瞬時に悟る。
じくじくと疼く痛みは、ジッパーに太腿の肉を巻き込まれた結果なのだと。
コートの方にしておけばよかったかという小さな呟きを彼は懸命にも聞かなかったことにした。
両腕がふさがっているので、些か行儀の悪い行為ではあるが扉は蹴り開けた。
けたたましい音を立てて倒れた扉に、流石に目を覚ますかもしれないとバローダは思ったのだが、予想に反して男の瞼はピクリとも動かなかった。
よほど深く気絶しているのか、あるいは単に寝汚いのか。
どちらにせよ騒がれるよりはマシかと、バローダは男を抱え直し、室内に足を踏み入れたのだ。
中に入れば何か多少は残っているだろうと考えていたのだが、元が何の建物だったのかわからないほどに荒れていた。
物品は持ち去られたのか、棚は硝子が割られ引き出しがすべて床に落ちている。
カーテンは引きちぎられていたが、かろうじて窓硝子は残っていた。
床は埃まみれかと思っていたが、意外にも奇麗なものだった。
元々、埃というのは何かが動くことで発生するものなので、此処には長らく誰も立ち入っていないことがわかる。
ベッドはないので比較的綺麗な床に男を寝かせる。
バローダはドアに背を向ける形で、気配があればすぐに立ち上がれるよう片膝を立てて閻魔刀を左手に持ったまま、男の方を向きながら座った。
ここまですれば放っておけばいいかとも考えたが、この世界のことを何も知らないのだと彼女は目を伏せた。
下手に動くよりは男が目を覚ました時に色々と聞く方がいい。
バローダはいつでも閻魔刀の鯉口を切れるよう、親指を鍔に掛けたまま男を観察した。
もちろん背後やビルの上下の階の気配を探ることも続けている。
胸に二つの銀の十字架があるのでキリスト教圏の国、もしくはキリスト教徒かと首を捻るが、答えは出ない。
服の材質とデザインから、時代的にはそう離れていないだろうとバローダは目星をつけた。
男の呼吸を確認する。
安定していて、すぐに目覚める気配はない。
実は彼女には気になっていたことがあった。
それは男を抱きかかえて移動しているときから、ずっと目についていたものだ。
バローダは音もなく、座ったままススッと男との距離を詰める。
そしておもむろに手を伸ばした。
男の下半身へと。
白い指が革製のぴったりとした黒いパンツの上を彷徨う。
迷うようにゆらゆらと、触れるか触れないかの境で指先が揺れる。
やがて躊躇いを捨て、彼女は金具へと指を走らせた。
親指と人差し指で金具を摘み、慎重にジッパーを開けてゆく。
ゆっくりとした動きで開いてゆくジッパーを、彼女は息を飲んで見つめていた。
「ッ!」
男が飛び起きた。
バローダは失敗を悟る。
痛みに開いた赤い瞳が映したものは、青を纏った女が自分の太腿にあるジッパーを開いている姿だった。
ならばと、彼は瞬時に悟る。
じくじくと疼く痛みは、ジッパーに太腿の肉を巻き込まれた結果なのだと。
コートの方にしておけばよかったかという小さな呟きを彼は懸命にも聞かなかったことにした。
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