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本編執筆の前に、ちょっと息抜き。
シキティいじめに走りたいと思います。
見れば見るほど、題名はシリアスっぽいですよね、中身とは違って。

気まずい空気が流れる中、現状把握が先決とバローダは口を開いた。
「Where is here?(此処は何処だ?)」
英語で。
シキが目を剥いて固まっていることにも気付かず、彼女は畳み掛けるように英語で話す。
「I bear you no malice. I only want to know the situation. Please, answer me. (そちらに対する敵意はない。現状を知りたいだけだ。答えてくれないか)」
至って流暢な英語だった。
シキとて軍にいたことがある。
英語もそれなりに嗜んではいた。
だが、この時、バローダも別世界ということで焦っていたことが互いに災いした。
本人は知らず知らずの内に、早口になっていたのだ。
ただでさえ先程まで日本語を喋っていた相手がいきなり英語で話しだすという現象に驚いているというのに、通常よりも速く話されては理解ができない。
さらに言うなればバローダはシキのことを完全に『日本マニアの西洋人』と認識していた。
つまり、日本語よりも英語の方が通じるだろうと勘違いをしていたのだ。
「? What's wrong?(どうかしたのか?)」
黙り込んだシキに、漸く様子がおかしいとバローダは首を傾げる。
シキは重い口を開いた。
「……日本語で話せ」
英語が話せないと言っているようで屈辱ではあったが、相手が日本語を話せるということはわかっている。
なにせ起きた時の第一声が「コートにしておけばよかったか」だ。
何がコートなのかは、中途半端に開けられたパンツの太腿部分についているジッパーで推して知るべし。
シキは今更ながらにパンツのジッパーを閉めた。
対して、バローダは戸惑っていた。
もしかして自分は英語圏でない場所に来てしまったのだろうか。
ヨーロッパ辺りは英語が通じない国もある。
世界だけでなく国も飛んだのかとバローダは一応納得した。
相手は日本語で話せと言っているし、彼の使う標準語が何かもわからない。
ならば通じる日本語で話した方がよいかと、バローダは再び口を開いた。
「先に言っておくが、私に敵意はない。だが、そちらが攻撃してくるのであれば、退けることはやぶさかではない」
今度はゆっくりとした日本語を話し始めた彼女に、シキは秘かに安堵した。
攻撃する意思がないといえば嘘になるが、自分よりも明らかに強いであろうことはすでに証明されている。
まずは自分を生かした意図を聞いてからでも遅くはないだろうと、シキはふっと息を吐いた。
「……名前は」
「バローダだ。そちらは?」
「シキだ」
その名前とぶっきらぼうな話し方から、日本語に慣れていないのだろうと思われ、『日本マニアの西洋人』説がバローダの中ではほぼ決定事項となっているのだが、いまだかの王はそれを知らない。



英語が間違ってたら笑ってやってください。
まだ睫毛には触れられてません。
次の話では必ず……!!(ぎりぎりっ)

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