ここは拍手返信や更新や小話が中心の女性向け二次創作ブログです。
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※この作品は何だか最近某スタイリッシュデビルハンターをMにしか見えなくなった人間が、いっそドMとして書いてやんよぉおおおおお!と間違った方向にふっきれたギャグの成り損ないです。
使用上の用法容量を正しく守ってお読みください。
使用上の用法容量を正しく守ってお読みください。
バローダは今日もまた遊び呆ける双子の弟を叱り付け幻影剣の的にしながら、ひどく違和感を覚えていた。
なぜだろう、弟の顔が輝いて見える。
元より輝かしい相貌の持ち主ではあったが、それとはまた違う、内面から滲み出す何かがあるように思えてならない。
腰に手を当て魔力剣の構築は止めぬまま彼女は考える。
何かいいことでもあったのだろうか。
いやしかし怒鳴られ攻撃から逃げている間にも思い浮かぶようなことであれば、姉に対しては子犬のように懐っこいダンテのことだ、すぐにでも報告することだろう。
ここ最近ダンテから該当するようなことは聞いていない。
「まあ、いいか」
小さく呟くと、バローダは指先を僅かに動かした。
はじけるような勢いで幻影剣が飛ぶ。
或いは並んで円を成し、或いは上空にとどまって後、切っ先をダンテに向けたまま一斉に射出された。
一つを避けても他の剣が襲いかかる。
当然ダンテは向かい来る無数の剣を全ては壊すこともできず、何本かは魔力の塵と返しながらも、その身から大量の刃を生やすこととなった。
「少しは懲りるということを覚えろ」
バローダは止めとばかりに剣山と化した弟の後ろ頭を踏みつけながら言い聞かせる。
「いいな、次やったら疾走居合も追加だぞ」
「……ぃ」
足元から聞こえる小さな声にバローダは耳を傾ける。
ダンテが何か呟いているようだ。
反省の言葉でも引き出せたかと、彼女は油断しきっていた。
「なにそれすごくいい……! むしろご褒美です!」
空気が凍りついた。
耳に入った言葉を必死に理解すまいとバローダは頭を振る。
幻聴だったのかもしれない。
むしろ幻聴であれ!
近くにいたケルベロスに視線をやると、そっと顔を逸らされた。
おいやめろなんだその反応ガチみたいだろやめろよ。
バローダは鬼気迫る勢いでベオウルフの方を向く。
だが彼女に付き従う筈の悪魔もそれに負けぬ勢いで違う方向を見て、決してバローダと目を合わせようとはしない。
スパーダを裏切り者として追っていた悪魔が、スパーダの娘を裏切るとは何たる皮肉か。
彼女には幼いころより付き合いのある忠実なる僕しか残されていなかった。
「……閻魔刀……私の聞きたいことはわかるな?」
『…………我が主、バローダ様、こう申し上げるのはわたくしとて心苦しいのですが』
閻魔刀はしかし、忠実であるが故に己が主人に向けて残酷な真実を突きつけた。
『その男は、その、恐らく、被虐願望を持っているようです……』
現実は斯くも非情である。
手塩に掛けて育ててきた双子の弟が被虐嗜好の持ち主などと、誰が思うだろうか。
そういえば攻撃は避けないことが多いし、最近は阿呆なことをやって叱る回数が増えたような気がする。
叱るということはこの姉弟間では当然のように折檻も増えるということである。
バローダは無意識の内に手で十字を切った。
元より神の存在など信じてはいないが、もし存在するというならどんなことでもしよう。
弟の性癖をまともに戻してください……!
片足は頭に乗せたまま、彼女は血溜りに弟の他の体液が混ざっているのを見なかったことにして、只管神に祈った。
でもダンテがMになった理由の半分は、姉さまがSなせい。
あとの半分は元々持ってた資質。
なぜだろう、弟の顔が輝いて見える。
元より輝かしい相貌の持ち主ではあったが、それとはまた違う、内面から滲み出す何かがあるように思えてならない。
腰に手を当て魔力剣の構築は止めぬまま彼女は考える。
何かいいことでもあったのだろうか。
いやしかし怒鳴られ攻撃から逃げている間にも思い浮かぶようなことであれば、姉に対しては子犬のように懐っこいダンテのことだ、すぐにでも報告することだろう。
ここ最近ダンテから該当するようなことは聞いていない。
「まあ、いいか」
小さく呟くと、バローダは指先を僅かに動かした。
はじけるような勢いで幻影剣が飛ぶ。
或いは並んで円を成し、或いは上空にとどまって後、切っ先をダンテに向けたまま一斉に射出された。
一つを避けても他の剣が襲いかかる。
当然ダンテは向かい来る無数の剣を全ては壊すこともできず、何本かは魔力の塵と返しながらも、その身から大量の刃を生やすこととなった。
「少しは懲りるということを覚えろ」
バローダは止めとばかりに剣山と化した弟の後ろ頭を踏みつけながら言い聞かせる。
「いいな、次やったら疾走居合も追加だぞ」
「……ぃ」
足元から聞こえる小さな声にバローダは耳を傾ける。
ダンテが何か呟いているようだ。
反省の言葉でも引き出せたかと、彼女は油断しきっていた。
「なにそれすごくいい……! むしろご褒美です!」
空気が凍りついた。
耳に入った言葉を必死に理解すまいとバローダは頭を振る。
幻聴だったのかもしれない。
むしろ幻聴であれ!
近くにいたケルベロスに視線をやると、そっと顔を逸らされた。
おいやめろなんだその反応ガチみたいだろやめろよ。
バローダは鬼気迫る勢いでベオウルフの方を向く。
だが彼女に付き従う筈の悪魔もそれに負けぬ勢いで違う方向を見て、決してバローダと目を合わせようとはしない。
スパーダを裏切り者として追っていた悪魔が、スパーダの娘を裏切るとは何たる皮肉か。
彼女には幼いころより付き合いのある忠実なる僕しか残されていなかった。
「……閻魔刀……私の聞きたいことはわかるな?」
『…………我が主、バローダ様、こう申し上げるのはわたくしとて心苦しいのですが』
閻魔刀はしかし、忠実であるが故に己が主人に向けて残酷な真実を突きつけた。
『その男は、その、恐らく、被虐願望を持っているようです……』
現実は斯くも非情である。
手塩に掛けて育ててきた双子の弟が被虐嗜好の持ち主などと、誰が思うだろうか。
そういえば攻撃は避けないことが多いし、最近は阿呆なことをやって叱る回数が増えたような気がする。
叱るということはこの姉弟間では当然のように折檻も増えるということである。
バローダは無意識の内に手で十字を切った。
元より神の存在など信じてはいないが、もし存在するというならどんなことでもしよう。
弟の性癖をまともに戻してください……!
片足は頭に乗せたまま、彼女は血溜りに弟の他の体液が混ざっているのを見なかったことにして、只管神に祈った。
でもダンテがMになった理由の半分は、姉さまがSなせい。
あとの半分は元々持ってた資質。
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