ここは拍手返信や更新や小話が中心の女性向け二次創作ブログです。
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今年もクリスマスは日本では無事中止されましたね!
まあ、仏教と神道の国なので当たり前と言えば当たり前なんですがね。
巷ではチキンやらケーキやらがやけに売り出されていましたが、天皇陛下の誕生日を何日にも渡って祝う方が多いようで、その愛国心を少しは見習わなくてはと思う日々です。
ですが西洋の諸外国では新年よりも余程重要視される行事、キリスト教圏である以上、中止にはならないようです。
当然、デビルハンターの家にも平等にクリスマスはやってきます。
まあ、仏教と神道の国なので当たり前と言えば当たり前なんですがね。
巷ではチキンやらケーキやらがやけに売り出されていましたが、天皇陛下の誕生日を何日にも渡って祝う方が多いようで、その愛国心を少しは見習わなくてはと思う日々です。
ですが西洋の諸外国では新年よりも余程重要視される行事、キリスト教圏である以上、中止にはならないようです。
当然、デビルハンターの家にも平等にクリスマスはやってきます。
おめでとう! ダンテはサンタに
「進化できるわけないだろ、この愚弟が」
すぱんっと小気味よい音を立ててハリセンが後頭部に炸裂する。
一体いつどこでハリセンなど用意したのかなどは聞いてはいけない。
乙女には秘密が多い方が魅力的なのだ。
「いいじゃねぇかよー、髪は白いしイメージカラーは赤だしー」
ぶーと不満げに唇を尖らせるその顔面にハリセンが二度目の破裂音を響かせた。
「半裸コートのサンタがいてたまるか」
冬であろうと雪が降ろうと自分を貫き通す、と言えば響きはいいがつまりは半裸コートの季節感を無視した寒々しい弟にバローダは嘆息する。
プレゼント配達がこんな露出狂のサンタでは現代っ子の夢は粉々もいい所だ。
主人公らしく壊すのは魔界の住人や人間の野望までにしておいてほしい。
「というか、既にクリスマスは過ぎているわけなんだが」
「まさか悪魔が大量発生するとはなー」
人間にとっては重要な行事でも、悪魔にとっては関係ない。
嫌がらせのように開いた魔界への穴を思い返し、二人は仲良く遠い目をした。
クリスマス当日が一年で一番悪魔の発生数が多かったのは、何の皮肉だろう。
ここぞとばかりに降る白い雪がどこまでも忌まわしく思えた。
「俺だって、チキンとケーキ食べてラブラブ過ごしたかったんだよ!」
「そうか……」
ラブラブに過ごさせる気などないわ愚か者めという心の声をバローダは飲み込んだ。
もう過ぎてしまった幻想をわざわざ打ち壊す必要もないだろう。
バローダの半分は優しさでできている。
あとの半分が悪魔なのでプラスマイナスゼロだが。
「そんなダンテに私からプレゼントをやろう」
ててててっ、ぷぅれぜんとぉー
ここにネタのわかる人がいればよかったのだが、流石のダンテも極東のサブカルチャーまでは知識が回らない。
未来から来た猫型ロボットによく似た声(わさびではなく大山の方だ)で無表情のバローダが差し出したのは白いクリームと赤い苺で飾られたケーキだった。
ダンテの表情が輝く。
バローダは嬉しそうにする甘党の弟に、顔面にパイ投げの要領でケーキを叩きつけたら面白そうだなという思考が脳裏をよぎるのを自覚したが、せっかく作ったケーキがもったいないので実行することはなかった。
もったいない精神は大切である。
「チキンもあるからな」
オーブンでは中に詰め物のされた鶏が丸々一羽、皮はパリパリ、肉はジューシーないい具合に焼けていることだろう。
痒いところに手の届く万能な姉だ。
他にもスティックサラダや付け合わせの野菜なども用意してある。
クリスマスだからといって肉ばかり食べることが許されるわけではないのだ。
飲み物も、ポタージュスープにワインやシャンパンのアルコール、ついでに下戸であるバローダが自分で用意したノンアルコールのエッグノックもある。
デザートには先程出したケーキに加え、冷凍庫にこちらは買って来たアイスケーキも眠っている。
「過ぎてしまったがやり直しは許されるだろう?」
どうせだからレディとエンツォにも声をかけるかと、バローダが持ち上げた受話器を後ろから伸びた手が下ろす。
「せっかくなんだから、家族水入らずでいいだろ?」
「お前がいいならいいが……」
騒がしいのを好むのはダンテの方だ。
バローダとしては人数が増えようと減ろうと大した問題ではないのだが、珍しいものだと目を瞬かせる。
「んじゃそーゆーことで、メリークリスマス!」
小さく驚いている姉に構わずワインを開けてラッパ飲みし始めたダンテに、たまには静かに過ごしたいこともあるかとバローダは気を抜いた。
そして、グラスにも注がずに飲み始めた弟にげんこつを降らせた。
本当はブラックサンタネタに走りたかったのですが、たまには幸せにしてあげようという心遣いです。
「進化できるわけないだろ、この愚弟が」
すぱんっと小気味よい音を立ててハリセンが後頭部に炸裂する。
一体いつどこでハリセンなど用意したのかなどは聞いてはいけない。
乙女には秘密が多い方が魅力的なのだ。
「いいじゃねぇかよー、髪は白いしイメージカラーは赤だしー」
ぶーと不満げに唇を尖らせるその顔面にハリセンが二度目の破裂音を響かせた。
「半裸コートのサンタがいてたまるか」
冬であろうと雪が降ろうと自分を貫き通す、と言えば響きはいいがつまりは半裸コートの季節感を無視した寒々しい弟にバローダは嘆息する。
プレゼント配達がこんな露出狂のサンタでは現代っ子の夢は粉々もいい所だ。
主人公らしく壊すのは魔界の住人や人間の野望までにしておいてほしい。
「というか、既にクリスマスは過ぎているわけなんだが」
「まさか悪魔が大量発生するとはなー」
人間にとっては重要な行事でも、悪魔にとっては関係ない。
嫌がらせのように開いた魔界への穴を思い返し、二人は仲良く遠い目をした。
クリスマス当日が一年で一番悪魔の発生数が多かったのは、何の皮肉だろう。
ここぞとばかりに降る白い雪がどこまでも忌まわしく思えた。
「俺だって、チキンとケーキ食べてラブラブ過ごしたかったんだよ!」
「そうか……」
ラブラブに過ごさせる気などないわ愚か者めという心の声をバローダは飲み込んだ。
もう過ぎてしまった幻想をわざわざ打ち壊す必要もないだろう。
バローダの半分は優しさでできている。
あとの半分が悪魔なのでプラスマイナスゼロだが。
「そんなダンテに私からプレゼントをやろう」
ててててっ、ぷぅれぜんとぉー
ここにネタのわかる人がいればよかったのだが、流石のダンテも極東のサブカルチャーまでは知識が回らない。
未来から来た猫型ロボットによく似た声(わさびではなく大山の方だ)で無表情のバローダが差し出したのは白いクリームと赤い苺で飾られたケーキだった。
ダンテの表情が輝く。
バローダは嬉しそうにする甘党の弟に、顔面にパイ投げの要領でケーキを叩きつけたら面白そうだなという思考が脳裏をよぎるのを自覚したが、せっかく作ったケーキがもったいないので実行することはなかった。
もったいない精神は大切である。
「チキンもあるからな」
オーブンでは中に詰め物のされた鶏が丸々一羽、皮はパリパリ、肉はジューシーないい具合に焼けていることだろう。
痒いところに手の届く万能な姉だ。
他にもスティックサラダや付け合わせの野菜なども用意してある。
クリスマスだからといって肉ばかり食べることが許されるわけではないのだ。
飲み物も、ポタージュスープにワインやシャンパンのアルコール、ついでに下戸であるバローダが自分で用意したノンアルコールのエッグノックもある。
デザートには先程出したケーキに加え、冷凍庫にこちらは買って来たアイスケーキも眠っている。
「過ぎてしまったがやり直しは許されるだろう?」
どうせだからレディとエンツォにも声をかけるかと、バローダが持ち上げた受話器を後ろから伸びた手が下ろす。
「せっかくなんだから、家族水入らずでいいだろ?」
「お前がいいならいいが……」
騒がしいのを好むのはダンテの方だ。
バローダとしては人数が増えようと減ろうと大した問題ではないのだが、珍しいものだと目を瞬かせる。
「んじゃそーゆーことで、メリークリスマス!」
小さく驚いている姉に構わずワインを開けてラッパ飲みし始めたダンテに、たまには静かに過ごしたいこともあるかとバローダは気を抜いた。
そして、グラスにも注がずに飲み始めた弟にげんこつを降らせた。
本当はブラックサンタネタに走りたかったのですが、たまには幸せにしてあげようという心遣いです。
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