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ここは拍手返信や更新や小話が中心の女性向け二次創作ブログです。
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そういえばdrrrの方は最近あんまり書いてなかったなぁと思いました。
旬が過ぎかけている頃に量産する、あるいは旬にはまって過ぎた頃に書き始める、それが天木のマイナーたる所以です。
読んでる本のチョイスの問題もありますね、知ってます。
メジャーすぎると食指が動かないから仕方ないね。
どうでもいいことですが、いつまで経ってもバキ外伝の疵面の続巻が出ないので寂しいです。
バキのキャラなら花山が一番好きです。
二番目がツンデ烈海王です。
バキのとんでも戦闘理論にいつも笑わせてもらっています。
よく読むと真っ当なことも書いてあるのがすごいです。
最近のノリは、嫌いじゃないですけど、ねぇ?

きゃいきゃいと一組の男女が、最近新たに池袋に現れた『要注意人物』たちを見て騒いでいた。
「あー! なにあれすっごーい!! コスプレ!?」
「銀髪双子っすかー、ちっさかったらブラクラの双子っぽいんすけどねー」
「でもさーゆまっち、あっちの男の人の方、デビルメイクライのダンテにすっごく似てない?」
「2様っすか?」
「2様だよねー!」
はしゃぐ二人の声に、注目されていた片割れが足を止めた。
つられる様にしてもう一人も振り返る。
聞きなれた単語に二人は顔を合わせて、進行方向を変えた。
「お二人とも、少しいいかな?」
にっこりと友好的に見えてひどく物騒な笑みを浮かべた美男美女に呼び止められ、狩沢と遊馬崎は両手を上に上げた。
ホールドアップ、気分は降参して腹を見せる犬っころだ。
先ほどまでの話の種が二人の目の前に迫っていた。

萌え萌えきゅ~ん!
隣のテーブルから聞こえる謎の掛け声に、姉は困惑も露に、弟は好奇心を剥き出しに、店内を見渡した。
店員の給仕服がひらひらと視界の端を掠める。
レースとパステルピンクで纏められた店内で、バローダは明後日の方向を見ていた。
すみません、ここなんて異次元ですか。
メイド喫茶です。
脳内の受け答えがスムーズだったのが癪だった。
当然ここ来たのはダンテやバローダの意思ではない。
声をかけた二人に、どうせならばと案内された先がここだったのだ。
魔界にいる方がマシとでもいうような虚ろな瞳が安っぽいシャンデリアを映して、諦めたように伏せられた。
そんな動作でさえ何も知らない周囲の人間からすれば憂いを帯びた表情に見えるのだから、まったくもって美形は得だ。
「あーそれで、なんだがな」
仕切りなおすように正面の二人に目を向ける。
二人はいつの間にか三人になってはしゃいでいた。
別に影分身の術ができるわけでも新キャラが知らずの内に登場したわけでもない。
バローダの隣にいたはずのダンテが、二人の会話に混ざっていたのだ。
お前いつ日本語を覚えた。
姉の脳内ツッコミなど届くはずもなく、どうやらダンテは二人にメニューの説明を聞いているようだった。
ちなみに弟が結構前から日本語を話せたことを教えてくれる人はいない。
実に哀れである。
「これはメイドさんがじゃんけんしてくれるんっすよ」
「こっちはメイドさんがケチャップで文字書いてくれるんだよ~」
「ほー、すごいなニホンは」
頼むから日本に妙な偏見を持ってくれるな! それは一部だから!
元日本人、現半魔の魂の叫びである。
「聞けお前ら! 頼むから……」
メイド喫茶に興味津々な双子の弟に物悲しくなったりしながらバローダは三人の意識を自分に向けさせることに成功した。
視界が滲んでいるのは気のせいだ。
気のせいったら気のせいなのだ。
「ダンテ、Home!」
隣の席を叩きながらの姉の指示に、ダンテは大人しく従う。
まるっきり犬扱いだが、そんなことを気にする歳はかなり前に過ぎた。
ダンテのお家はバローダの隣というのは、この双子の共通見解らしい。
いやまあ確かに、この世界に家なんてないけど。
そんな事情を知らない二人がこそこそと「ヨスガっすかね」「リアルヨスガだね! 目の色が青いのが残念だけど」などと話し合っている。
当然エロゲが元となった某アウトなアニメなど知る由もない二人は、聞きなれない言葉に首を傾げていた。
知らぬが仏とはまさにこのことだろう。
こほんと、わざとらしい咳払いに二人はぴたりと口をつぐんだ。
だがしかし、目は口ほどに物を言うというのはなんと的確な言葉か。
二人の好奇心に満ち満ちた瞳と釣り上がった口の端に、初めて感じる種類の悪寒を覚えて、バローダは端麗な顔を引き攣らせた。
「その、だな。そもそも私が二人を呼び止めたのは聞きたいことがあってなんだが」
「はいはい! こっちからもいくつか聞いていいですかー!!」
しゅびっと手を上げて質問する狩沢の勢いのよさに押されながら、バローダはぎこちなく頷いた。
別段質問されて困るようなことはない、はずだ、多分。
「まずはお名前聞いてもいいすっか?」
「あっ、私は狩沢絵里華でー」
「遊馬崎ウォーカーっす」
どうしようこの二人。
ちょっとばかり若い人のテンションに着いて行けないバローダを置いて話は坂の上から転がる石のごとき速さで進む。
もう少し年上を大切にしてください。
ささやかな祈りは当然のように誰にも受信されなかった。
「……私はバローダだ」
「ダンテだ」
その時、彼らの瞳が煌々と、獲物を見つけた肉食獣のごとく輝いた。
「「本人キターーーーーー!!」」
「本名っすかそれ!? マブカプ発売記念!? 2.5次元っすか!!」
「逆トリップktkr!! wktkせずにはいられないわね!!」
「レイヤーにしては完成度高すぎっすよね!!」
「ここはやっぱり本人がトリップしてきたってことで!!」
鼻息が荒い、顔が近い、目が怖い、言っている意味が理解できない。
あのダンテでさえも引き気味だ。
バローダは何も聞こえていないかのように、通りすがりのメイドさんに声をかけてコーヒーを頼んでいる。
虚ろなアイスブルーと同テーブルのテンションの落差に、呼び止められたメイドさんは顔を引き攣らせながら、メニューを確認するや否やそそくさと奥に引っ込んでいった。
真面目に店員として働いているだけなのに、災難である。
「度々話を止めて悪いが、もういいか……?」
バローダの疲れきった声に、ぴたりと二人は顔を合わせにっこりと笑った。
どうぞどうぞと言わんばかりの笑みに、バローダとダンテは同時にため息を吐いた。
「こいつがデビルメイクライのダンテに似ていると言っていたな」
顎で隣を示しながらのバローダの問いに二人は頷いた。
「そのことについて詳しく聞きたい」



はい、実はDMCがゲームとして実在する世界でしたという話です。
狩沢さんとゆまっちは正直書きにくいです。
しかしながら二次元だよーという話はこの二人が一番いいと思ったので。
オタクのノリについていけない外国産半魔の二人です。

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